2022/09/08 12:00

ナイロン製フライトジャケットのお手入れだ

今シーズンもきっと出番が多いフライトジャケット。クリーニングに出すほうが手っ取り早いですが、アメカジ好きなら、なるべく自分でメンテしたいもの。レザーとは異なるナイロン製フライトジャケットのお手入れ。今回は自宅でできるフライトジャケットのお手入れについてご紹介します。

フライトジャケットの素材について


50年代までのB-15Aあたりは、コットン、ナイロンの混紡素材。B-15Cあたりからナイロン素材に変わって行きます。1970年代(MA-1)までのナイロン系フライトジャケットはナイロン66と呼ばれる素材。
80年代以降(CWU-45/P)はナイロン12(ポリアミド12)と言う素材に変わってきます。ナイロン12の方が融点が175度と低めですが色々な添加剤を混ぜることにより、高温高圧でも耐えうる素材になります。
さらに耐寒耐久性に優れた素材として知られています。一時期ナイロン業界にいましたがナイロン12のほうがはるかに高額です。お手入れについては同じなんですけどね。

洗濯機で水洗いはNG


レプリカ及び、本物のナイロン製フライトジャケットの中綿は、ウールが使用されています。そのため洗濯機などで洗ってしまうと、中綿のウールの劣化、そして中綿のウールが型崩れを起こし、中綿の位置がずれてしまう可能性が高いです。脱水や干し方も難しいので、素人が手をだすべきではありません。洗濯機にドライコースがありますが、ドライクリーニングとは異なるので注意が必要です。

用意するもの。

きれいなウエスを用意しましょう。使用するのは1枚で充分です。
・バケツ。
・中性洗剤と重曹。
・ぬるま湯。(ぬるま湯は40度以下。)
以上です。
今回メンテ例を紹介するのは、B-15B、B-15Cですが、そのほかMA1やL2B、N3Bでも同じようにお手入れ可能です!
さぁ、はじめましょう!

バケツに入れたぬるま湯の中に重曹と、中性洗剤を投入します。中性洗剤は1滴から2滴程度で充分です。
重曹は小さじ1杯分程度です。よく混ぜて重曹を溶かしましょう。
固く絞ったウェスでナイロンジャケットの表面を優しく拭いていきます。この時あまり強くゴシゴシやらないように注意しましょう。
ナイロンは意外にも吸湿性が高いので、ウェスは固く絞りましょう。汚れがひどい箇所は、何度かにわけて拭き掃除します。
もちろん内側もきれいに掃除しておきます。

襟のボア部分も同じく固く絞った上子で拭き掃除です。愛犬などの毛並みを撫でるように優しく掃除しましょう。ぽんぽんと軽くたたく要領で。N-2Bなどコヨーテファーは経年劣化しやすいので、特に注意深くする必要があります。
バケツを見ると真っ黒・・・。
汚れていないように見えても案外汚れているものです。

風通しの良い所でしっかりと乾燥させます。
今回はナイロン製のフライトジャケットでした。中にはポリエステル製MA-1風ジャケットもありますが、中綿もポリなら洗濯機で構わないでしょう。
しかし、ちゃんとしたフライトジャケットは中綿がウールなので、洗濯機での洗濯は厳禁!
クローゼットに保管すれば来年もきっと活躍してくれるでしょう。大事なナイロンフライトジャケットです。メンテナンスをしっかりと行えば、より長く愛用できるヘビーデューティーな1着ですので皆さんもぜひメンテナンスしてくださいね。

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