2019/12/01 17:00

アメカジファッションを語る上で外せない単語があります。それが「ヘビアイ」です。ヘビーデューティーなアイテムは、洋服というより道具に近い存在。アメカジスタイルの美意識の原点でもあります。一見単なるカジュアルファッションの1つでしかない、アメカジファッションですが、原点は本物の持つ美意識と、哲学なのです。

ヘビーデューティーとは

ヘビーデューティー(Heavy Duty)とは、直訳すれば「丈夫な」「頑丈な」という訳語になります。丈夫で長持ち、これ以上の意味はないかもしれません。過酷な状況下で、体を守るという洋服は、街中ではオーバースペックで、本来着る必要はないかもしれません。でも、厳しい自然環境の中で、ちっぽけな人間が生きていくための知恵を長い時間をかけ、後世に伝えてきました。それは先住民族であったり、木こりだったり、漁師だったり、開拓者であったり。この知恵をうまく取り入れたのが、アメリカで作られた洋服でした。彼らは、それぞれ職業や環境に適合させた洋服を着ており、むしろ道具に近かったのです。

ヘビアイが始まったのは70年代

ヘビアイとは、ヘビーデューティー+アイビースタイルのこと。1970年代、当時の若者達がコーディネートの参考にしたのが、米国のアイビー=トラディショナルでした。このスタイルをアウトドアに近づけたのが、ヘビアイファッションです。ヘビアイファッションは、もの本来がもつ美しさ。華美な装飾や、無駄を廃し、機能性を追求した結果得られた、機能美にあるのです。ヘビーデューティーと呼ばれるものは、アウトドアライフだけでなく、スポーツ、レクレーションの他に、屋外労働者のためのもの、軍用など多岐に渡ります。服を着る楽しさだけでなく、お気に入りの道具を扱う楽しみ(経年変化や、メンテナンスなど)も存在する、それこそアメカジファッションの楽しみ方ではないでしょうか。

ヘビアイファッション用語

ヘビーデューティーなアイテムを選ぶ際、マテリアルの意味を知らなくては困ってしまいます。ここではヘビーデューティーなギアによく使われる素材の特徴をご説明します。

ゴアテックス

ゴアテックスはナイロン・トリコットにポリウレタン・フルオロエチレンラミネートし、防水性を高めつつ、通気性を維持した素材。アウトドアギアでよく使われ、軽くて丈夫、しなやかさを持つのが特徴です。

オイルスキン(オイルクロス)

イギリスのフィッシングウェアによく見られ、コットン、麻などの薄織地にワセリンや獣油、鉱油を染み込ませた防水生地。バブアーのオイルジャケットが有名。

コットンダック(ダック地)

太めのコットン糸で綾織りに織られた丈夫な生地。ジャケットやパンツだけでなくバッグなどにも多く使われ、防水加工を施されているものもあります。

ナイロンダック

太めのナイロン糸で綾織りに織られた軽くて、丈夫な生地。主にバッグなどによく使われています。

リップストップナイロン

目の詰まった綾織り生地で、ちょっと昔のダウンジャケットはほぼこの生地。羽毛を外に出さないので重宝されました。バッグなどでも使われます。

コーデュロイ

王様の畝とも呼ばれる肌触りの良い生地。ケバコットンで織られ、耐久性も保温性も高いので、秋冬のヘビアイコーデの主役です。

ベルクロ

アメリカのベルコ社が開発した生地(クロス)で、略してベルクロ。日本ではマジックテープなどとも呼ばれています。

デニム

インディゴ染された太織り生地。ジーンズでは13〜14オンスの生地が使われます。

ダンガリー

デニム生地と似ていますが、こちらは6〜8オンス程度の生地を指します。

コットンフランネル

ウールフランネルと似たような肌触りを実現させたコットン生地。ウールフランネルより価格を抑えているのが特徴。

ラガークロス

コットンの丈夫なジャジー織地。ラガーシャツの生地になります。

霜降り生地

メリヤス(機械編みニット)の中でも、白とグレーの混ぜ編み物は霜降り(シモフリ)と呼ばれ、特に人気が高いので覚えておきましょう。

チノ・クロス

コットンの綾織り生地。軽量で肌触りが良いので、ジャケット、パンツなど多岐にわたって使用されています。

ダイアゴナル

右上から左下45度の斜め縞織のウール生地。ツィードジャケットによく使われる生地ですが、他にもアラスカンシャツなどヘビーデューティーなシャツにも使われる生地です。

60/40クロス

コットン60%、ナイロン40%の混紡生地。雨に強い生地としてマウンテンパーカーやミリタリージャケット等に使われています。

65/35クロス

ポリエステル65%、コットン35%の混紡生地。コットンの良さを生かしつつ、ポリエステルで生地を補強し、丈夫で軽量な生地で、こちらもマウンテンパーカーなどで使われます。

85/15

ウール85%、ナイロン15%の混紡生地。未脱脂ウールと同じように水に強く、保温性も高いのでアウトドアシャツによく使われる生地です。

未脱脂ウール

ウールを一度脱脂したのち、新たに羊などの油脂で加工し撥水性を高めたウール生地。重たいですが、水に濡れても保温性を失わない特徴があります。フィッシャーマンズセーターによく使われています。というか未脱脂ウールじゃないフィッシャーマンズセーターは、フィッシャーマンズセーターじゃないか・・・。

ヘビアイもアイビーと同じくルールがある

アイビーファッションは着こなしにルールというか、定番の型があります。例えば、Tシャツにボタンダウンのオックスフォードシャツ、クルーネックのシェットランドセーターを重ね、コットンチノに足元はコインローファーという具合。

むしろ制服のように着こなしの型があるため、コーデに自信がなくても、それなりにサマになるのが、アイビーの長所なんです。同じようにヘビアイにも着こなしの型があります。ここからはヘビアイコーデの型をいくつかご紹介します。

ヘビアイコーデ例:1

マウンテンパーカー、インナーにはネルシャツ、ボトムスはコットントレイルパンツこそ、ヘビアイのお手本のような着こなしです。この型を覚えておけば着こなしに悩むこともありません。誰にでも可能な着こなしなので、ヘビアイ初心者の方におすすめです。

ヘビアイコーデ例:2

ヘビアイコーデの中でマウンテンパーカーと同じく、定番のアイテムと言えるバッファローチェックのネルシャツ。ジーンズとの相性もよく、丈夫で保温性の高いネルシャツは何着でも揃えておきたい定番です。足元もハンターブーツや、トレッキングブーツが定番。この着こなしの型も誰にでもできるコーデの為、覚えておきましょう。

ヘビアイコーデ例:3

ハンターが藪の中で動き回るために作られたブッシュパンツもヘビアイファッションアイテムです。足元もハンターブーツや、トレッキングブーツを合わせ、トップスもネルシャツ、ジャケットもツイードやダック地のハンテイングジャケットを合わせたり、マウンテンパーカー、ダウンベストなどと合わせるヘビアイの定番、着こなし型の1つです。


誰でもアイテムを組み合わせるだけで、ヘビアイファッションが楽しめるのです。ここからはヘビアイファッション定番のアイテムをご紹介します。

おすすめヘビアイアイテム:1


今から100年以上も前に創業したアメリカのブランド、ペンドルトンはトーマスケイと言う、若いイギリス職人によって生まれました。1893年に開業し、アメリカ先住民との交易から始まり、ウール製品のビジネスを開始します。ペンドルトンのウールブランケットなどのウール製品は生地の製造、染料、品質への徹底的なこだわりが感じられています。保温性にすぐれ、丈夫な無骨さがヘビアイの真髄です。

おすすめヘビアイアイテム:2


オアスロウのコーデュロイベスト。厚手の生地で作られており、しかもリバーシブル。アメカジスタイルにぴったりなベストです。19〜20世紀に誕生したワーク・ミリタリーなどヘビーデューティな衣類のよい部分を、現代にアレンジし、手から生み出されるぬくもりを大切に、細部に至るまでこだわったクオリティーの高いもの造りを目指すオアスロウならではのこだわりが詰まった1着です。

おすすめヘビアイアイテム:3


ブッシュパンツの特徴は、ジーンズに比べて大きい左右のポケットとフラップがついたポケットです。ブッシュは「やぶ・茂み」を意味することから、こういった条件の厳しいアウトドアで着用されるワークパンツ(作業用のパンツ)の一種になり、機能性を追求したアウトドアパンツになります。ヘビーデューティーを語るうえで外せないアイテム。ネルシャツやブーツとの相性も良いので、ジーンズと同じく着回し力の高いボトムスです。

最後に

ヘビーデューティーなファッションアイテムは、時に着ている人のライフスタイルや哲学をも表現します。それはどんな時なのか?買ったばかりの新品の時ではなく、何年も使い込んだ際に、洋服ではなく愛用の道具となった時に、あなたはそれらを感じることが出来るでしょう。簡単には使い込まれ、愛用された感じは出ませんが、だからこそあなたらしさが出るのです。ヘビーデューティーなアイテム、ギアと一緒に思い出作りをする。そんな楽しみ方が出来るのがヘビアイファッションの楽しみ方なのです。ぜひあなたもヘビアイファッションの世界へ、思い切って飛び込んでみませんか?

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