2021/01/17 10:00

ミリタリージャケットの中でもMA1と同じく、高い知名度と人気を誇るM65 。数々の銀幕スターが映画の中で愛用していたことでも有名です。ここではM65の魅力をたっぷりとお届けします。

M-65ジャケットとは?

M-65フィールドジャケット
ではM65とはどのようなジャケットなのでしょうか。M65 は、1965年から2008年度の約40年間アメリカ軍の軍用モデルであり続けた戦闘服です。正式にはCOAT, COLD WEATHER, FIELD。つまりM65は、ジャケットではなくコートの部類に入ります。40年間の間にわずかなマイナーチェンジが20回以上行われていますが、大きく分けて4つに分類することが可能です。

M-65の特徴とは?

M65 は、その後のマウンテンパーカーの原型とも言えるデザインや特徴を持っています。機能を追求したデザインで、いわゆる機能美。丈夫で動きやすく、それでいて使い勝手の良いミリタリージャケットの定番M65。それではM65の大きな特徴をご紹介しましょう。

M-65の特徴①防風防寒性が高い

急な天候の変化にも対応できるよう、雨風をしのぐ簡易的なフードが襟部分に収納されています。もちろんオプションのM65のフードも取り付けることが可能です。さらに立て襟部分には、チンストラップが付いており、防風防寒性を高めています。ウエスト部分、裾部分に配置されたドローコードは、下から巻き上げてくる風をシャットアウト。

M-65の特徴②動きやすく使いやすい

先程のチンストラップや、手首の調節にはベルクロが採用されているため、手袋をつけたままでも使いやすいデザインです。ジャケット前面に付いている大型のポケットは、すぐ全部で4つ付いています。とても大きく、またかさばるもの入れても出し入れしやすい設計で、しかもポケット内にものを入れても、動きを邪魔しないデザインです。

M-65の特徴③レイヤード可能

ライニングが装着できるよう裏側には専用のボタンを装備しています。ライニングを着脱することで体温調節が可能です。ライナーがあれば、真夏以外の3シーズン活躍するジャケットです。上記の特徴から、マウンテンパーカーのデザインの原型となったと言えるでしょう。マウンテンパーカーで有名なシェラデザイン。比べてみるとシルエットが確かによく似ています。

M-65各モデルの特徴

1・M65 1stモデル

ファーストモデルはフロントファスナーがアルミ製で、肩部分のエポレット、ショルダーループがついていないモデルです。

2・M-65 2ndモデル

フロントファスナーがアルミ製のままですが、肩部分にエポレット、ショルダーループが付きました。これによりぐっとミリタリーらしさがアップしました。1,971年頃まで作られました。

3・M-65 3rdモデル

最も有名なサードモデル。M65と言えば代表的なのはサードモデルになります。1,972年頃から1,988年頃まで製造されている息の長いモデルです。ジッパーが真鍮製のジッパーに変更され、鈍い黄金色に輝く真鍮が、ヘビーデューティーな雰囲気を醸し出してくれます。また1,980年頃にはウッドランドカモが採用されています。 

4・M-65 4thモデル

フロントファスナーがプラスチック製のジッパーに変更になりました。主にYKKのジップです。さらにカモフラージュ柄が増えます。ウッドランドカモはもちろん、タイガーカモやデザートカモなど、使用する地域や舞台によっていろいろな柄が採用されます。 

銀幕で活躍したM-65

数々の映画に出演しているM-65。銀幕のスターたちが使用することでM-65は、ファッションアイテムとして昇華しました。今ではファッションブランドがM65モチーフとしたジャケットを多数販売しています。ここではオリジナルと思われるM-65が出演している映画をご紹介します。

銀幕で活躍したM-65①タクシードライバー

1976年の公開の映画で、ロバートデニーロが演じるトラヴィスビックルが、ショルダーループ付きのファスナーがアルミ製のモデルいわゆるセカンドモデルのM-65を着用し、キングコングの刺繍が入ったパッチが付いています。M-65を一躍有名にした映画と言えるでしょう。この映画にはタンカースも出演しています。

銀幕で活躍したM-65②クレイマークレイマー

1979年の公開の映画で、ダスティン・ホフマンが演じるテッドクレイマーがサードモデルと思われるオリーブ色のM-65を着用しています。

銀幕で活躍したM-65③ランボー

1982年公開の映画で、シルヴェスター・スタローンが演じるベトナムの帰還兵ジョン・ランボーが映画の中でサードモデルと思われるM-65を着用しています。

銀幕で活躍したM-65④イヤーオブザドラゴン

1985年公開の映画で、ミッキー・ロークが演じるスタンリーホワイトがサードモデルと思われるオリーブ色のM-65を着用しています。

銀幕で活躍したM-65⑤害虫

2002年公開の映画です。宮崎あおい演じる北サチ子が中学校の制服の上からサードモデルと思われるオリーブ色のM-65を着用しています。

M-65ジャケットの着こなし例

男女ともに愛されるミリタリージャケットの代表格M-65。ぜひあなたもM--65ジャケットをファッションコーデに加えてください。ここからは街のおしゃれさん達のM-65の着こなしをご紹介しましょう。

1.M-65ジャケットの着こなし例


M65は、年齢を重ねた大人の方が、羽織って似合うジャケットでもあります。大人の着こなしをされているこちらの方。色の使い方も見事で、アースカラーでうまくまとめ、オリーブ色のM65がより映える着こなしになっています。

2.M-65ジャケットの着こなし例


同じ方のM65の着こなし例です。こちらは先ほどと違ってインナーをダークな色合いでまとめ、カウンターにM65ジャケットを羽織ることにより、きれいにまとまった着こなしです。カジュアルな着こなしでありながら大人の余裕を感じる着こなしですね。

最後に 

いかがでしたでしょうか。M-65ジャケットの魅力と着こなし方をご紹介しました。ミリタリージャケットの定番であるM65は、1着は持っておきたいアウターです。大人カジュアルな着こなしをするには、おすすめのジャケット。機能的でありながら、ファッションアイテムとしても評価の高いM65は、ある程度年齢を重ねた大人の方にこそ、着て欲しいミリタリージャケットです。流行に左右されず、あなたを魅力的に演出してくれるM65ジャケットは、これからのシーズンも大活躍間違いなしですよ。